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60歳以上の高齢社員が会社を潰す?『再雇用制度』の本当の問題点

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みなさんこんにちは。あと18年で定年の氷河期の住人だよ。

みなさんの会社に60歳以上のかた、いらっしゃいますか?だいたい、いるんじゃないでしょうか?

というのも再雇用制度っていうのがあって、60歳を過ぎたかたは65歳まで会社に残って仕事ができる制度なんですって。

しかしこの制度、使い方を間違えると後々会社にとって取り返しのつかないダメージを与える制度なんです。

なぜかというと、若手の芽を摘んでつまう、スキルや経験を奪うことになるからです。

今回はこの再雇用制度、というより高齢社員をいつまでも会社に残しておくことの問題点についてまとめてみました。

この問題にいち早く気づいて、技術の空洞化を防いでもらえたらいいなと思います。

若い芽を摘む?再雇用制度の本当の問題点

再雇用制度ってどんな規定があるの?

再雇用制度についてまとめられてるのが以下法律事務所さんのサイトです。ものすごくわかりやすくまとめておられましたので、ご一読ください。

現在もっとも一般的な再雇用制度は、正社員としての定年は従来通り60歳とし、その後は65歳まで1年契約の有期雇用を更新する制度です。

”咲くやこの花法律事務所”さんより引用

一年ごと更新ですが、滅多なことがないと会社側から契約終了できません。

定年後の再雇用制度、何が問題なの?

若手の積むはずの経験を奪ってしまう問題

本来若手は色んな失敗を経て経験を積んでいくものです。しかしそんな機会を年寄りが奪うのです。

実体験

私の前職の話です。もう80歳にもなろうとする人が会社にまだ来ていて、普通に製品開発職として働いてるのです。

最初はそれ自体は「まぁ・・長く働くのもいいことなのかな」と思ってましたが、後々気付きます。害しかないことに・・・。

  • まず、その老人は構想と仕様決めを自分でやってしまいます。

開発の1番おいしいところであるため若手にやらせたいところですが、やらせません。自分で勝手に図面を描いて手配。(なお誰も承認してない。)

でも今まで図面なんて適当に書いていたのでしょうか、図面がめちゃくちゃで加工屋が作れません。結局若手が図面を直します。

  • その後部品が出来上がってきて組み立て。

でも設計が適当なので、全然マトモに組めない。その部品を持って、老人は自分で手直し。溶接したり削ったりしてます。しかし図面を描いた若手にその情報は伝えられず、生産の時に図面通りに作って大問題になります。

  • 評価や客先での検証も自分でやってしまいます。

評価方法が誰にも伝えられないので、品質管理部門から若手が怒られます。ひどいときは評価がずさんで、明らかに品質的にNGだったこともありました。

要は、自分がやりたいからやっているだけで、若手を育てようとは微塵も思っていないのです。しかも資料を残さないので、後から引き継いだ若手が苦労してます。

周りも老人が大先輩かつ社長とも親交の深い人物なので、誰も批判すらできません。

その結果、若手はやりがいを失いスキルや経験も全く身に付かない。ただ周りの部署の人たちに代わりに怒られるだけという仕事に嫌気がさして、辞めるのです。

・・・こんな極端な例はそうそうないでしょうが、昔の人は「背中を見て覚えろ」ってことで、あまり説明をしないですよね。

そんな昔の人が辞めたら、昔できてたことができなくなる会社の完成です。こうやって製造業の中小企業は弱っていってるのでしょうね。

65過ぎて更新すると会社側は契約解除できなくなる

上記の法律事務所さんのサイトにもありますが、

しかし、60歳で定年後に単純に65歳まで1年契約での有期雇用を繰り返すと、5年ルールにより、再雇用社員から希望があれば期間限定なしの雇用となり、さらに雇用を継続することが必要になる点に注意が必要です。

期間限定なしの雇用契約になった場合、定年もなく本人が希望で退職するまで永遠に雇用するという不合理な結果になりますので、5年ルールへの対策が必要になります。

”咲くやこの花法律事務所”さんより引用

とんでもないルールです。会社側が契約を解除できなくなる制度なんです。つまり本人が望めば、体が動かなくなるまで来られるのです。周りはいつか倒れるんじゃないかとハラハラするので、本当に迷惑な話です。

上でも書いた80歳近い人も、もう契約を解除できないのでずっと会社に来続けるのです。それどころか、そんな老人が何人もいて若手がどんどん減っているのが現状だそうです。

私はもう辞めたので他人事なのですが。

おわりに

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

さてこのことに気づいている経営者が何人いるかはわかりませんが、製造業はこの制度をできるだけ使わないほうがいいと思いますけどね。

確かに昔の人に頼りたがる気持ちはわかります。自動車の販売店でも、古株営業マンは常連をたくさん持っているので辞めさせられないって言ってました。(若手3~4人分の売上を出すらしい)

でも人と共にノウハウも去り、会社の中身がスカスカになっているということに気が付かないと、ある日突然・・

ってなるかもしれません。

なので私はできるだけ自分の持っているものを全部教えているつもりですし、一般的な内容ならここに書こうと思います。

本当にこの制度、一刻も早くやめてほしいものです。60過ぎてまで働く必要を全く感じません。私はのんびり余生を過ごしたいものです・・・

お金があればね。


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