こんにちは、人生につまづいたのはなぜかがよくわからない、氷河期の住人です。
おそらく「なぜなぜ分析」に行き詰ってここに来られましたか?
・・・わかりますよ、私も最初は全くわからなくて、ひたすらネットで調べてましたから。
さて今回はできるだけわかりやすく「なぜなぜ分析」をやってみようと思いますので、気軽に試してみてください。
だいたいなぜなぜ分析がうまくいかないのは、下のどちらかです。
Point!①「原因」が原因ではない
② 「真の原因」は会社のやり方や仕組みだということに気が付いていない
私は今から10年前くらいに自動車メーカー出身の上司から教わりまして、そこからは実践で学んできました。その後岡山県の中小企業ばかりですが何社か経験しましたが、まず知らない人が半数以上。
岡山県のものづくりは本当に大丈夫か・・?と心配になります。
なおかつ、知っている人でも正しく理解している人は2~3割。つまり、ほぼ全員知らないか間違っている計算になります。
そんななぜなぜ分析、まずはどう間違ってしまうのかを見てみましょう。
みんな間違いまくりの「なぜなぜ分析」、その正しい使い方とは?
目次(クリックできるよ!)
『なぜなぜ分析』って何?
なぜなぜ分析(なぜなぜぶんせき)とは、ある問題とその問題に対する対策に関して、その問題を引き起こした要因(『なぜ』)を提示し、さらにその要因を引き起こした要因(『なぜ』)を提示することを繰り返すことにより、その問題への対策の効果を検証する手段である。トヨタ生産方式を構成する代表的な手段の一つである。
・・・わかりましたか?
そうなんです。これは単純な分析手法なのに、一言で説明するのが非常に難しいのです。
私なりにできるだけ簡単に説明しますと、
Point!「起きた問題の原因が、会社のどんな落ち度から起きたかを『原因』に対して『なぜ』を解決するまで繰り返す方法」
・・・ほら難しいでしょ?
要は起きた問題の原因を見つけて、そこから『なぜなぜ』を繰り返します。
example:足が痛い→なぜ?→(昨日)運動したから→なぜ?→準備運動してないから
そうすると会社が業務を進めているシステムのどれか(真の原因)にぶち当たるので、そこを対策するための解析手法なんです。
「原因」って何?要因とは違うの?事象とも違う?
なぜなぜ分析をしてて、「ん?なんかおかしくない?」ってなるときに非常に多いのが、「原因」と「要因」と「事象」がごっちゃになっていて、事象や要因でなぜなぜ分析をしている時です。
Point!「事象」は、起きたことです。
「要因」は、事象を起こした要素のことで、一つではありません。
「原因」は、その事象が起きた主の要因です。
例えば、こんな問題。
これは原因ですか?要因ですか?事例ですか?
・・・
そう、事例ですね。
「ゴミが挟まってたので扉が閉まらなかった」のなら、「ゴミが挟まってた」が原因です。
「ヒンジが壊れた」「中にあるものと干渉してる」とか、扉が閉まらない要因はたくさんありますよね。でも今回の原因ではない、と。
これが理解できていないと、なぜなぜ分析が始まりません。
故障などの”原因”は『なぜなぜ分析』では見つかりません
これが非常に多い間違いです。故障や不具合が起きた原因を『なぜなぜ』で探そうとするのです。
例えば、「やべぇ!車から油がドバドバ漏れてる!!」という状況だったとしましょう。
その横で『なぜなぜ』言いますか?
早く油漏れしてるところを探して止めましょう。
まず原因を探しましょう。そうしないとなぜなぜ分析ができません。
「でもわかりにくいトラブルの原因を突き止める場合には使うよね?」って人もいます。
例えば、機械(エアコンとかを想像してみてください)の奥のほうで異音がするケースだったとします。
『なぜなぜ』やっちゃいますか? で、なぜなぜやった結果が『歯車の歯が欠けてるから』になったとします。(ならないですけど)
機械を開けてみるとキツツキが機械をつついていた、という場合、疑いの目を向けられた歯車はどういう気持ちになるでしょうか?
私には歯車の気持ちが良く・・・わかりませんが、なぜなぜ分析は占いではないですよ・・・
『なぜ?』と”5回”唱えましょうは間違い
これも多いです。誰が5回と教えたのでしょう?真の原因にたどり着くまでやるのが正解です。
『なぜ』を5回繰り返してみよう
例えば、車の駆動系が壊れて、原因が「ボルトがちゃんと締まってなかった」だったとします。
→ 組立が確認していない → なぜ?
→ 確認しろと言われてない → なぜ?
→ 品質管理部が言ってないから → なぜ?
→ そこはきっちり締めなくていいと思ったから。 → なぜ?
→ 設計が指示していない
真の原因:設計が指示していない
?
ツッコミどころが多いのですが、本気で現場はこんな感じのことを書いてきます。ただのたらい回しです。
お客さんにこの原因、言えますか?
『なぜなぜ分析』やってみよう!
では試しにやってみましょう。
原因は電線がケトルの中で切れてます。誰かが足でコードを引っ掛けたようです。
状況は下の写真の通りです。
・・・どうです?
そろそろ解答(正解ではないかもしれませんが)になりそうなものを書いてみます。
2.誰かがコードをひっかけた→なぜ?→コードがあるところを人が通れるから→なぜ?→ちゃぶ台が部屋の真ん中にあるから
3.誰かがコードをひっかけた→なぜ?→コードをやたら引っ張って使ってる→なぜ?→コードが短いから
こんな感じです。、それぞれ対策ができそうです。
原因と事象を間違うと?
上記で原因と事象がごっちゃになっている、という話をしました。
原因が「電線が切れている」じゃないの?という方がいます。もし「電線が切れている」から始めると・・・
- 電線が切れている→なぜ?→コードが外れると思って引っ張った(憶測)→なぜ?→使い方を知らないから→ホント?ってなる
切れている原因がわからないので、憶測になります。
これでは何のためになぜなぜ分析してるかわかりませんね。
おわりに
いかがでしたか?本質だけだと簡単だと思います。
これが製造業の場合、部署やモノがたくさんあったりで、要因が多すぎてややこしくなっているんじゃないかと思います。そんなときは、できるだけ冷静に考えるようにしています。客観的に見ておかしくないか?とか。
厳密にいうと、私も間違っているかもしれませんし、まだまだ道半ばです。また新しい気付きや間違いなどあったら修正したいと思います。
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